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売れないマジシャン奈緒子は、ステージでマジックを披露していたが人気が出ないことからクビになり、生活困窮のため若手物理学者上田の研究室を訪れる。上田は超能力や霊能力を否定しており、自分の目の前で超常現象の存在を証明できたなら賞金を支払うと言う。

上田の目の前でマジックを成功させた奈緒子に対し、霊能力者で母之泉という教団を開いた霧島澄子に心酔してしまった日本科学技術大学事務長の娘・大森美和子を連れ戻すことができれば真の霊能力者だと認めると言われるが断る。

自分でやればと突き放して帰ろうとする奈緒子に、自分はあと４日で死ぬかもしれないと言って引き留める。

ひょんなことから、結局奈緒子と上田は一緒に霧島澄子のところへ行くことになり、村の中を探し回って娘・美和子を見つけて帰るよう説得するものの、「帰らない」と突っぱねられる。

そしてついに霧島澄子と対面した奈緒子と上田。澄子は次々と悩みを読み取り儀式を進めていくが、奈緒子は澄子のトリックを見破り、インチキを証明してみせるとと言い切った。

奈緒子はマジックをヒントに澄子の読心術を暴こうとして失敗するも、儀式上で不審な点に気づき実際に澄子と同じ奇跡を起こして見せる。美和子は澄子の呪いの力を恐れていたため、トリックを暴いても帰ろうとしない彼女を強引に教団から連れ出す二人。

霧島澄子の側近・津村俊介に追われて逃走する途中でかくまってもらうと、その家の主人・青木正吾から、かつて教団にいた息子を取り戻したものの不思議な病で死んでしまったと聞かされた。自分たちも呪い殺されると怯えるが、霧島澄子が現れると予想し夜を徹して見張ることにする。

だが、思わず眠ってしまい翌朝目覚めると隣には美和子の遺体があった。警察が駆け付け自殺と判断されるが納得がいかない奈緒子は、立ち入り禁止の現場に入り込み美和子を殺したトリックを探すのだった。

美和子を殺したトリックを暴く奈緒子に、澄子による殺害だというなら再度母之泉で澄子と直接対決することを提案されて読心術のトリックを暴けず捕らえられてしまう奈緒子と上田。

奈緒子のロープ抜けのテクニックで無事逃げ出せた2人は再度トリックを暴くため母之泉に潜入するが、信者の足音が2人に近づいてきたために幕の後ろに奈緒子を隠し、上田は単身連行されたのち気絶させられてしまう。

上田とはぐれた奈緒子のもとに突然青木が現れ、奈緒子が澄子を殺すという信じられない予言のような言葉を残して、直後吹き矢によって殺害される。

ついに信者たちの集まる前で澄子と直接対決に臨む奈緒子は、ロープに吊り上げられてもがいている上田を見て「昔からある鏡を使ったマジック」だと指摘し、それなら撃って証明してみせろと猟銃を持たされ、幾分迷ったものの猟銃を撃ち本当に鏡像のトリックだと証明した。

母之泉の真相は澄子は本当に人の心がわかる霊能者で、それを津村が私利私欲のために利用して邪魔者を排除していたというものだった。

津村は奈緒子を吹き矢で殺害しようとするも澄子が制止したのち、「もう終わりにしましょう」と言い、手に持っていた毒で自殺した。

死に際に澄子は自身を愚かだったと言い、奈緒子に「幼いあなたは湖で死に際の父を看取る母の姿を見ていたはずだ」「あなたの父親は本物の霊能者によって殺害された」と、奈緒子しか知らないはずの古い記憶を言い当てて見せたのだった。

ある日村中の人々が突然姿を消すという事件が起こり、警視庁公安課長・伊藤公安が上田のもとを訪れる。

聞けばその村に新しく駐在所の警官として赴任したばかりの前田から、村には誰もおらず探しても人っ子一人見当たらないという電話があり「この村は呪われている」と署に戻って来たと言う。

上田はまたしても奈緒子のもとを訪れ、事件を聞いた奈緒子にバカバカしいと一蹴されるも、なんとか奈緒子を同行させることに成功。

奈緒子と上田は前田を民家に置いて村の各所を見て回っていると、前田の叫び声が聞こえ、駆けつけるとミラクル三井がいて村人を消したのは私だと豪語する。

目の前で前田を実際に消して見せたことを受けて、刑事の矢部を電話で呼び出し合流するが、翌朝上田の布団には不自然に1本のビデオだけが残されており、見ると三井が椅子に座らせた上田の頭を消失させるというものだった。

すぐに鏡を使ったトリックだと見抜いた奈緒子は、結局上田はどこにいるのかと民家の押し入れを開けると、上田と同じ格好の首のない体が出て来る。

上田と思われる首無しの死体を見た奈緒子と矢部が村から逃げようとすると、村とつながる唯一の橋が消えていた。

その後上田の足取りを調べるうちに三井が現れ、消失現象はマジックによるものだと指摘するも三井によって奈緒子が消されてしまう。

気付くとさっきまでいた場所なのに三井も矢部もいなくなっていたため、仕方なく宿泊していた家に戻ることに。

家に戻ると上田は夜中に村の資料を調べているときに仮面の男が現れて気絶してしまい、納屋に閉じ込められていたところを一人の女性に助けられたのだという。

上田と奈緒子は首無し死体のことを調べていると、新人警官の前田は三井とグルの偽物で、本物の前田は早くに殺されていて上田の死体として利用されていた。

真相はインチキを見破られて村に戻って来た三井を、村人全員で利用して大掛かりな消失現象を起こし、25年おきに少女の生贄を捧げないと災いが起こるという風習を守ろうとしてのことだった。

パントマイムで離れたところにいる人を殺すことが出来るという女性・黒坂美幸は、これから恨みのある3人の人物を殺すとして警察に自分を監視するよう依頼する。

事件が起きてないのに動くわけにもいかないと困った矢部と石原は、彼女を連れて上田の研究室を訪れ、警察に代わって一晩彼女を見張っていてほしいという理由からだった。

たまたま上田の研究室に居合わせた奈緒子も巻き込んで3人で過ごしていると、彼女は霊能力は確実に存在すると言い、上田と奈緒子の目の前で離れたところにいる人物を殺害すると宣言。離れたところにいる対象者を殺害するかのパントマイムを始める。

すると美幸がパントマイムをしたのとほぼ同時刻に、パントマイムと同じ殺害方法で、殺害すると宣言した名前の人物が離れた地点で本当に見つかる。さらに凶器から出た指紋も一致した。

奈緒子はトリックを暴こうとするも失敗し、美幸が2人目の対象者をナイフで刺し殺すパントマイムを始めると、美幸の服が返り血を浴びたように赤く染まっていく。

そして今度も名前、死因、死亡推定時刻が一致する死体がみつかる。

2度にわたって目の前でパントマイムによる遠隔殺人を見せられた奈緒子たちが、2人目の被害者はどうやって殺害されたのかをあれこれ考えていると、美幸が2人目の被害者を刺し殺している場面を目撃したというお婆ちゃんを連れて矢部が現れる。

そして奈緒子と上田は美幸が双子であることに気づいて今度は2人一緒に監視することになり、3人目を殺すパントマイムを美幸がはじめる。

矢部の機転によってあらかじめ「危険を感じたら電話するように」と電話番号を教えていたが、銃を撃つパントマイムと同時に電話が鳴り、電話越しに殺害を中止するよう懇願する被害者の声と銃声が聞こえる。

しかし奈緒子は電話から聞こえたある音に違和感を覚え、タイマーの音のようだと現場となった被害者の自宅に向かうと、ペットのナマズを飼っている水槽にタイマー機能付きのエサやり機を見つける。

犯行はこのタイマーを使ったもので、犯行時刻前に被害者を射殺するとともに、その時の被害者の声を録音してパソコンを使って犯行時刻になると録音を矢部の携帯電話にかけるようにセットしていたのだった。

殺害された3人は保険金目当てで黒坂姉妹の父を殺し、その復讐のために双子であることを隠して姉が監視されている間に妹が実行犯になることで遠隔殺人を成立させていた。

奈緒子は優勝者には伊香保温泉のチケットがもらえる「びっくり人間コンテスト」へ出場すると、審査員として上田が登場する。

奈緒子は得意のマジック・ゾンビボールを披露するも失敗してしまい、そんな奈緒子をダシに千里眼を持つ桂木という男が超能力による数字当てを披露する。

しかし桂木は金の分銅を高額で売りつける霊感商法を行っていることに気づき、上田と奈緒子は桂木の化けの皮を剝がそうと桂木に挑むも、寸分違わぬ部屋の間取りを透視されて失敗。

実際に霊感商法に騙されたというお爺ちゃんから頼まれたこともあり、恥をかかされた奈緒子は一計を案じて再び桂木に挑むが、またしても失敗して今度は上田の部屋を透視される。

机の上に端が置かれていると指摘した桂木だったが、端ではなく橋の模型だったことから、上田たちが描いた絵を透視してもらうという条件で挑み、ついにインチキだったことを証明する。

桂木の側近の女性がターゲットの自宅の間取りを望遠鏡で覗き、その様子を受信機で桂木に伝えて、あたかも透視した様子を絵に描いたかのように見せていたのだった。

ある日奈緒子のもとに死んだはずの父・剛三からの電話が入り、その翌朝「あなたの未来を知る者」と名乗る者から、これから起こることを予言した一通の手紙が届く。

手紙は黒津次男・黒津三男が出した、里見の娘である奈緒子をおびき寄せるためのもので、奈緒子の母・里見もなにか隠している様子。

再び剛三から電話が入り、今度は一瞬姿を見せるも黒津兄弟によるトリックで、やはり剛三の死んだ本当の理由、里見の秘密について何か知っている黒津兄弟のもとを再び訪れ、里見に代わって奈緒子にシャーマンになれと告げる。

断ったものの実家の里見に会って里見の過去を知るとともに、ヒントを得て父の死の真相を掴む。

しかし、剛三が奈緒子のために作った秘密の箱見つけ、中を見て深く傷ついた奈緒子は上田のもとを訪れるのだった。

上田は奈緒子のもとを訪れるが部屋に奈緒子の姿はなく、代わりに「もう戻りません」という書置きを見つける。

部屋を出た上田は同じく奈緒子のもとを訪れた里見と合流し、奈緒子には本物の霊能力があると聞くも、信じられない様子の上田は自分が連れ戻すと激怒する。

2人は黒門島に向かうことになるが、一方、黒津兄弟の案内で先に黒門島をに着いた奈緒子は、巫女としての能力を呼び戻すための婚礼の儀式に参加させられていた。

奈緒子の婚礼の相手は島で最も大きな根っこを持つという本家の黒津元男で、次男と三男は分家であるが、本家に代わりこの島をのっとろうとしており、そのためには元男と奈緒子が代々受け継いでいるものが必要で狙っていた。

元男の助けを借りて逃げたのち上田と合流して元男が用意してくれたボートで逃げる一方、一緒に来ていた里見は分家の連中が欲しているものに気づき自分が身代わりになろうとする。

しかし里見1人で何かしようと考えていると気付いた奈緒子は島に引き返すと、元男は分家の者たちに殺されていて、元男を殺した容疑者として扱われるも分家の者たちの狙いを暴き、バカンスに来ていた矢部たちによって事件は解決した。