東野圭吾原作の小説で名作と名高い『白夜行』。
ドラマ化もされてその人気の高さがうかがえる作品ですが、ドラマでは森下佳子さん脚本のもと綾瀬はるかさんと山田孝之さんが主演を務めていました。
最近また綾瀬はるかさん主演・森下佳子さん脚本の新ドラマ『天国と地獄』がはじまり、お2人のゴールデンコンビによる過去ドラマ、白夜行にも注目が集まっています。
今回は白夜行に登場する主人公・西本(唐沢)雪穂がどうしてサイコパスとして恐れられているのかを、ドラマ版との違いも踏まえてお話します。
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目次
白夜行の雪穂はサイコパス?Twitterの反応
白夜行の雪穂についてTwitterの反応を紹介します。
東野圭吾原作「白夜行」。救いのなさ加減が苦しくなるんだけど、いいのよ、これが。綾瀬はるかが得体の知れない、ある意味サイコパスな女を演じてるのもいい。#再放送希望ドラマ pic.twitter.com/xEC8L0oMZx
— はにこ えびピラフ🍀 (@Tabichoi0954) April 2, 2020
白夜行(綾瀬はるかのやつ)第5話視聴。
私の中では、雪穂は氷のようにつめたい超ド悪女のサイコパスで、亮司はド悪女雪穂に振り回されるのが大好きなドMのサイコパスなんだけど、ドラマは割と人間らしく描かれていますね。#白夜行
— マヌリーク (@jaC7Cy1Rw6SD7Lr) June 29, 2018
白夜行に出てくる西本雪穂はとんでもないサイコパスな女だけど、
どこかひかれるよね。。
桐原亮司も人いっぱい殺してるけど、
なんか、ある意味まっすぐな人生だったね。。絶対ああなったらあかんのやけども。
原作の小説よかったら読んでみてください!
わたしの中では今まで一番の小説です。。— くばやん☆ (@rsc08915) May 8, 2016
雪穂がサイコパスとされている理由は得たいが知れない感じや悪女なところにその理由があるようです。
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白夜行の雪穂がサイコパスと言われる理由(ネタバレ含む)
白夜行の主人公・雪穂は原作を読んだ多くの方にサイコパスな女性とされる人物です。
サイコパスについては辞書の説明を借りると次のように説明されます。
サイコパスとは、「感情の一部が欠如している」という点において特筆される精神病質者のこと。自分以外の人間に対する「愛情」「思いやり」などの感情が著しく欠けており、そのためにきわめて自己中心的に振る舞う傾向にある。また、道徳観念や倫理観、あるいは恐怖などの感情もきわめて乏しい傾向にある。サイコパスにも程度の差がある。すべてのサイコパスな人がサイコパス的な要素をすべて顕現しているとは限らない。サイコパスではなくてもサイコパス的な要素を持つ人は少なくない。サイコパスとそうでない人の線引きは素人にはなかなか難しい。
weblio辞書
サイコパスとは他人への思いやりや道徳観念が著しく欠如していて、自己中心的に振舞う傾向があるものの、サイコパスと断じるには線引きが難しいということですね。
なぜ彼女はサイコパスとされるのかですが、それには次のような理由があります。
- 彼女にとって思い通りにならない人物は性的暴行によって排除する
- 利用出来る人を利用したら簡単に切り捨てる
- 幼馴染の亮司に犯罪をさせる
それぞれ詳しく説明します。
彼女にとって思い通りにならない人物は性的暴行によって排除する
雪穂がサイコパスと言われる理由の一つに自分にとって邪魔となる、思い通りにならない人物は性的暴行によって排除するという冷酷な面があります。
元々雪穂は母親の借金のカタに幼馴染の亮司の父・桐原洋介に売春をさせられていた過去があり、強姦されその時の写真を撮られていました。
このことは雪穂にとってとても大きな心の傷を負わせますが、その時の経験から強姦された人はそのことをまわりの人にも言いにくく、強姦された人の魂を殺すことだと理解している上でそのことに躊躇がないのが恐ろしいポイントです。
強姦は実際には幼馴染の亮司によって行われていますが、そのことを依頼したのは他でもない彼女自身で、強姦された人物には雪穂に対して陰湿ないじめをしていた藤村都子の他、親友の川島江利子がいます。
利用出来る人を利用したら簡単に切り捨てる
雪穂には利用価値があると思った人は利用するだけ利用して、価値がなくなったら切り捨てる非情さがあります。
雪穂と亮司が事件に関わっていると睨んでいる刑事・笹垣が雪穂を取調室に呼び出して亮司との関係を追及した頃、雪穂は所属するソシアルダンス部の副部長・高宮誠に近づきます。
高宮自身も雪穂に惹かれていたこともあって結婚まで進みますが、この結婚自体も高宮の実家が資産家だとわかった上で、暴力や不倫をでっち上げて慰謝料をもらう目的でした。
また、高宮には他にも思い寄せる女性がいましたが、無事に結婚式が挙げられるように亮司に裏で手を回してもらっているあたり、かなり用意周到です。
最初から離婚を前提としている結婚について雪穂は、「これは売春と変わらない」と語っています。
幼馴染の亮司に犯罪をさせる
通常であれば大事な幼馴染に対して「私のために手を汚せ」とはなかなか言えません。
雪穂は実の母親を殺害した以外の殺人事件はすべて亮司に依頼しますが、対して亮司は彼女の幸せを願って彼女が幸せになれるのならと、雪穂から犯罪を依頼されてもそれを引き受けます。
しかし亮司は雪穂に自首を提案したり、2人でこうして罪に罪を重ねていく生き方の先に幸せがあるのかと思いつめているシーンもありますが、それでも雪穂は亮司を利用します。
雪穂にとっては高宮からお金を引き出したのも亮司とともに幸せな未来を手に入れるための行動でしたが、相手の気持ちを考えたりせず道徳観念が欠如しているため、サイコパスという印象を受けるのもおかしくないでしょう。
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ドラマ白夜行とは
小説家・東野圭吾さん原作の『白夜行』を脚本家・森下佳子さんが手掛け、綾瀬はるかさんと山田孝之さんが主演を務めた作品です。
原作では雪穂と亮司の2人の残酷な運命を描きますが肝心の2人は直接登場せず、読み進めていくと不可解な事件の影に2人が関わっていることが見え隠れすることで話が進んでいきます。
そのため第3者の証言や事件の客観的事実から事件の真相に迫っていくことになり、そこに2人の心情描写はありません。
1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。
「BOOK」データベースより
ドラマでは原作をベースにしていますが、小説を映像化するにあたって心情の描写が盛り込まれているのが特徴です。
原作では直接登場しなかった雪穂ですが、ドラマ版でもそのサイコパスぶりは綾瀬はるかさんによって見事に演じられつつも最後には涙を流すシーンもあり感情を持った人物として描かれています。
東野圭吾の名作ミステリーを山田孝之・綾瀬はるか主演でドラマ化。「白夜行(びゃくやこう)」は、あまりにも残酷な運命を与えられた少年と少女の物語。
幼い頃、初恋の少女を助けるために父を殺した少年と、少年をかばうために母を手にかけた少女が、その後14年間、手に手を取って生きていく。人生のすべてを捧げ続けた少年と、すべてを懸けて応え続けた少女。あまりにも“残酷で、孤独で、純粋な”二人の魂を、14年の愛の軌跡を、山田孝之・綾瀬はるかの、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)のゴールデンコンビで丁寧に描いていく。TBSチャンネルより
また、原作では推理小説ならではの謎が少しずつ明かされていきすべてのピースがはまっていく、深みのある作品となっているのでそこもドラマ版とは違うところでしょう。
人によってはドラマから入ると原作の面白さが半減するため、原作から入ることをおすすめするひともいるくらいです。
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白夜行の雪穂は結局サイコパスだったのか
サイコパスを「相手を思いやらない」「道徳観念が欠如している」といった特徴に当てはめるならサイコパスといえるでしょうが、元々サイコパスとそうでない人を線引きするのは難しいです。
亮司との関係も亮司を脅して犯罪を働かせているような主従関係ではないため、どちらかといえば「悪女」「魔性の女」とする人もいて、視聴者によっても受ける印象が変わります。
もしかしたら初めて見た時と違う印象を受けることもあるかも知れないので、見返すのも良いかも知れません。
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ドラマ白夜行の雪穂はサイコパス?まとめ
雪穂がサイコパスとされる理由は相手の気持ちを考えない、道徳観念が欠如しているといったポイントがサイコパスと合致することでした。
道徳的に考えれば雪穂は恐ろしい女ですが、しかし売春をさせられていたこと、その売春で亮司の父から性的暴行を受けていたことなど暗い過去を負いながら幸せになろうとなりふり構わず必死だったとも取れるため、一概にサイコパスと言ってよいのか複雑なところです。
ぜひこの機会にドラマを見返してみるのはいかがでしょうか?
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